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2021年01月11日

麦飯、浮かんだ幼い記憶

NPO法人山に生きる会の会員熊谷道子さんから投稿された随想を紹介します。

麦飯、浮かんだ幼い記憶

   麦 飯、浮 か ん だ 幼 い 記 憶

 小学生の校外学習に「山に生きる会」として協力し、山仕事をなりわいにしていた人の弁当の主食を再現した。
 早朝から山で仕事をする人は昼食を午前十時と午後二時頃取っていた。弁当箱は「両メンパ」といわれ、ふたと中にご飯を詰められるものである。
麦飯だった。児童たちは不思議そうにみつめていた。久しぶりに麦飯を炊き、子供の頃を思い出した。
米飯は特別な日だけで麦飯が普通だった。外で遊んでいる兄に弟が、「〇〇兄、今夜は米の飯だぞ」
と隣近所に聞こえるような大声で言い、母はかまどの前で恥ずかしそうに笑っていた。
新米が出始めて口にすると母や兄、弟の顔を思い出し一層おいしく感じられる。
 メンパご飯を口にほおばった時、ねじり鉢巻き姿の父の笑顔が・・・



Posted by やまさん at 08:30│Comments(0)
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